営業/マネジメント

優秀なチームの定義とは?Google流、社員教育を学ぼう【チームマネジメント編】

かの有名なGoogle社が行っているマネジメント理論について解説していきます。

今回は【チーム編】ということで、チームマネジメント方法について紹介していきます

優秀なチームの定義とは

まずはじめに、Googleは【優秀なチーム】を以下のように定義しています。

【優秀なチーム】とは、ずばり「チームがメンバーに協力している」ということです。

…「チームがメンバーに協力している」とはどういうことでしょうか?

例えば、チームAチームBがあったとします。

チームAは有望な社員が10名集まっています。しかし、個人主義に任せチームとして協力し合う姿勢はありません。

チームBは社員のレベルはそれほど高いとは言えません。しかし、チーム全体でメンバー1人1人やリーダーに協力姿勢がみられています。

この場合、GoogleはチームBのようなチームが【優秀なチーム】であると定義しています。

重要なのは、「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」であるということです。実力あるメンバーを揃えればOKではなく、チーム内での協力体制の構築がが重要ということです。

優秀なチームの作り方

Googleは、【優秀なチーム】を作る上で必要な要素を以下の5つに設定しています。

①心理的安全性

心理的安全性とは、対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。

心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対してリスクを取ることに不安を感じていません。自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があります。

誰かが発言した時に、なんだそのレベルの低い質問は?と思い、「ふっ」と笑ってしまった経験や小馬鹿にしてしまった経験はありませんか?または、ミスをしたときにチームメンバーに非難された経験はありますか?

チーム内でお互いに蔑みあう状況が発生しているチームは、心理的安全性が高いチームとは言えません。つまりGoogleが掲げる【優秀なチーム】とは言えません。

些細な発言や正解ではない発言に対しても真摯に捉え、お互いにリスペクトの気持ちを持って高め合えるという環境が必要です。

②相互信頼

相互信頼の高いチームのメンバーは、クオリティの高い仕事を時間内に仕上げます(これに対し、相互信頼の低いチームのメンバーは責任を転嫁します)。

チーム内に「この人はいつも仕事が遅い」「この人はどうせ期限に間に合わない」というメンバーがいる状況が発生しているチームは、相互信頼が高いチームとはいえません。まずは、お互いに尊敬しあい、信じあえる状況を構築することが重要です。

③構造と明確さ

優秀なチームをつくるには、職務上で要求されていること、その要求を満たすためのプロセス、そしてメンバーの行動がもたらす成果について、個々のメンバーが理解していることが重要となります。

上司が求めていること、チームで求められる自分の役割、役割をこなした先にある成果が明瞭ではないチームは【優秀なチーム】とはいえません。

目標は、個人レベルで設定することもグループレベルで設定することもできますが、具体的で取り組みがいがあり、なおかつ達成可能な内容でなければなりません。

チームの役割や、今後の方針や計画、目標が明確になっていなければメンバーは行動の意義を失ってしまいます。もし漠然としたままなのであれば早急に整備をするようにしましょう。

④仕事の意味

チームの効果性を向上するためには、仕事そのもの、またはその成果に対して目的意識を感じられる必要があります。仕事の意味は属人的なものであり、経済的な安定を得る、家族を支える、チームの成功を助ける、自己表現するなど、人によってさまざまです。

「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えますか?目的がないチームや働くメリットがないチームは長期的には必ず瓦解します。

人によって働く意味は様々ですが、所属しているメンバーがメリットを感じられる環境整備が必要です。

⑤インパクト

自分の仕事には意義があるとメンバーが主観的に思えるかどうかは、チームにとって重要なことです。個人の仕事が組織の目標達成に貢献していることを可視化すると、個人の仕事のインパクトを把握しやすくなります。

「チームの成果が組織の目標達成にどう貢献するか」を理解していますか?ここまでできているチームはGoogleが掲げる【優秀なチーム】にかなり近いといえます。

チームメンバー全員が自分の仕事について、意義があり、良い変化を生むものだと思っているようなチームは非常に優秀なチームと言えるでしょう。

優秀なチームに影響していないこと

チームの効果性にそれほど影響していない項目も明らかにしています。

▼以下を参考にしてください。

①チームメンバーの働き場所(同じオフィスで近くに座り働くこと)

②合意に基づく意思決定

③チームメンバーが外交的であること

④チームメンバー個人のパフォーマンス

⑤仕事量

⑥先任順位

⑦チームの規模

⑧在職期間

〇これらは関係ありそうで意外と関係がないため要注意です。

心理的安全性を高めるために必要なこと

Google のリサーチチームが発見した、チームの効果性が高いチームに固有の 5 つの力学のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性だと言われています。

リサーチ結果によると、心理的安全性の高いチームのメンバーは、Google からの離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができ、収益性が高く、「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が 2 倍多い、という特徴があったということです。

▼心理的安全性の高いチームの特徴

・離職率が低い

・収益性が高い

・評価される機会が多い

「チームの心理的安全性」という概念を最初に提唱したエイミー エドモンソン氏は、この概念を「対人関係においてリスクのある行動をしてもこのチームでは安全であるという、チームメンバーによって共有された考え」と定義しています。

チームメンバーに対してリスクのある行動を取ることは、特別難しいことではないと思われるかもしれません。

しかし、「このプロジェクトの目標は何ですか?」などのように、ごく基本的な質問をするときのことを想像してみてください。「そんなこともわかっていないのか」とあきれられることへの不安を覚えるのではないでしょうか。無知だと思われないように、質問をせずにやり過ごそうとする人も少なくないはずです。

チームの心理的安全性がどの程度のレベルであるかを調べる際、エドモンソン氏は、次の文が自分自身に強く当てはまるかどうかをチームメンバーに尋ねているそうです。

▼心理的安全性のレベルを図る7つの質問

  1. チームの中でミスをすると、たいてい非難される。
  2. チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。
  3. チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。
  4. チームに対してリスクのある行動をしても安全である。
  5. チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。
  6. チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
  7. チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。

エドモンド氏は、チームの心理的安全性を高めるために個人にできる簡単な取り組みとして、次の 3 点を挙げています。

▼心理的安全性を高めるために個人ができる3つの取り組み

  1. 仕事を実行の機会ではなく学習の機会と捉える。
  2. 自分が間違うということを認める。
  3. 好奇心を形にし、積極的に質問する。

心理的安全性以外も高めるために

①心理的安全性

チームからの意見やアイデアを求める。個人的な仕事の進め方の好みをチームメンバーに伝え、チームメンバーにも自分自身の好みをチーム内に共有するよう促す。

②相互信頼

各チームメンバーの役割と責任を明確にする。各メンバーの仕事に透明性をもたらす具体的なプロジェクト計画を策定する。

③構造と明確さ

チームの目標を定期的に周知し、目標達成のための計画をメンバーに理解させる。チームでミーティングを開く際には、明確な議題を設定し、リーダーを指名する。チームの仕事を整理する「目標と成果指標(OKR)」の導入を検討する。

④仕事の意味

チームメンバーが効果的に行なっている取り組みに対して好意的なフィードバックを提供し、メンバーが課題に直面している場合には手を差し伸べる。誰かが自分を助けてくれた場合は、メンバーの前で感謝の気持ちを伝える。

⑤インパクト

各チームメンバーの仕事が、チームや組織の目標達成に貢献するような明確なビジョンを共同で策定する。自分またはチームの仕事がユーザーや顧客、組織に与える影響をよく考える。

まとめ

「優秀なチーム」を作る上で最も大事なことはメンバーの「心理的安全性」を確保することであることがわかりました。

そのためにマネージャーやリーダーは、以下のふるまいや行動が求められます。

チームに対して積極的な姿勢を示すこと(話を聞くときの目線や体の向きや仕草)

理解していることを示す(責めを負わせるような言い方はせず、解決策 に焦点を当てる、会話中や会議では、話を聞いていることを示すためにうなずく)

対人関係において相手を受け入れる姿勢を示す(チームメンバーのために時間を割く、チームメンバーが他のメンバーについて否定的な言葉を口にしたときは間に入る、チームメンバーの貢献に対して感謝の意を示す)

意思決定において相手を受け入れる姿勢を示す(チームメンバーに意見やフィードバックを求める、人の話を妨げない。妨げようとする人をたしなめる)

1つ1つ丁寧に自分自身に落としこみ、明日からの活動に活かしていきましょう。

https://rework.withgoogle.com/jp/

引用サイトです。こちらの情報をより分かりやすくまとめています。

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ABOUT ME
青雉
1988#japan 大学時代に半年間バックパッカーを経験。大学卒業後、新卒で少数精鋭の中小企業に就職。社員数は全国でわずか40名弱ながら、所属営業マン全員が年収1000万円を超えるエリート集団の中でひたすら揉まれる。 人間としての生活は許されず、過酷な日々を耐え抜くも1年半で退職。その後、社員数1000名のベンチャー企業に転職。前職の過酷な営業経験が活かされ、入社初月で「新人王」、半年で役職に就く。2年後には管理職になり、現在は役員を目指し今日も勉強中!

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