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【心理学】ビジネスで役立つ!フィードフォワードとフィードバックの違いを徹底解説!

フィードフォワード(定義)とは、「未来」に意識を向けて行動することができるように促す技術のことです。具体的には、「反省」からのスタートではなく、「ゴール設定」からスタートする手法です。

本記事は、『いつも結果を出す部下に育てるフィードフォワード/(久野 和禎)』を参考に、管理者やマネージャー、コーチなど人を教育する職業に就いている方を対象に、フィードフォワードという育成スキルの要点をまとめています。

フィードフォワードやコーチングについて興味がある人はぜひ参考にしてください!

このブログを書いている人🐤

  1. 名前:青雉(あおきじ)
  2. 経歴:大学卒業後、新卒で少数精鋭の中小企業に就職。社員数は全国でわずか40名弱ながら、所属営業マン全員が年収1000万円を超えるエリート集団の中でひたすら揉まれる。
    人間としての生活は許されず、過酷な日々を耐え抜くも1年半で退職。その後、社員数1000名のベンチャー企業に転職。前職の過酷な営業経験が活かされ、入社初月で「新人王」、半年で役職に就く。2年後には管理職になり、現在は役員を目指して慌ただしい日々を邁進中。

1.フィードフォワードについて

フィードフォワードの定義

「未来」に意識を向けて行動することができるように促す技術のことです。具体的には、「反省」からのスタートではなく、「ゴール設定」からスタートする手法です。

フィードバックとの違い

フィーバックは「過去」を起点に改善を行う手法なのに対し、フィードフォワードは「未来」を起点に改善行動を行う手法です。

2.フィードフォワードを学ぶ目的

面談の質を高められる

面談の本来の目的である「部下の現状を把握し成長へと導く」を達成させることができます。

「何を話せばいいのか分からない」を解消できる
会社から「定期的に面談を実施してほしい」と言われ、戸惑う上司は多くいます。フィードフォワードは未来起点という軸があるので、毎回同じ視点で話を進めることができます。

フィードフォワード面談でのトーク例

①「今後どんな仕事をしていきたいですか?」
②「私が希望を知っておけば、チャンスが来た時に推薦できる可能性があります」③「どうしたらそれができるようになると思いますか?」

未来に目を向けたチーム作りができる

上司と部下の日常のコミュニケーションがフィードフォワード的になり、たとえ業務上の困難に直面しても、メンバー全員がどうやって乗り越えていくかにしか興味をもたなくなり、自然と解決策だけが見つかるようなチームが出来上がります。

全員がプラス志向になり、生産性が向上する
日常会話でもフィードフォワードが当たり前になってくると、全員がプラス思考になります。一人一人に余裕が生まれるため、チームワークもよくなります。結果、生産性が向上します。

日々のコミュニケーションでのポイント

①「失敗」をしたときに「反省」からスタートする対話となっていないか
②「対話」をするときに「否定」を前提として進めていないか
③「部下」の将来を考られる「上司」が1人以上いるか

3.フィードバックとの違い

フィードバック思考 フィードフォワード思考
目的 未来の改善 未来の改善
起点 過去 未来
成果 失敗の追体験 未来の記憶づくり
脳内の状態 大脳辺縁系の活動が活性化 前頭前野の活動が活性化
脳内物質 ドーパミン抑制 前頭前野へのドーパミン放出
得られるもの 思考の抑制 クリエイティブな発想
当事者心理 苦しい/つまらない 楽しい/嬉しい

FBの最大の弱点は過去からスタートする点です。

過去よりの話が終わった後で未来に目を向けるので、エネルギーの大半が過去の話に費やされ、未来のことを考える考える前にエネルギー切れを起こします。

このとき脳内は、「失敗の追体験」により、ポジティブエネルギーやクリエイティブの起源となる前頭前野の活動が抑制され、危機対応を担当する大脳辺縁系の活動が活性化する傾向が強まります。

4.フィードフォワードでの役割

フォワーダー

フィードフォワードを行う人(上司)を指します。フォワーダーはレシーバーの成功に関心を持ち、レシーバーが未来に目を向けられるようサポートします。

フォワーダーが心がけること

①傾聴を心がける
②愚痴が増えてきてしまったら、話を止めるか話を変える
③常に「相手のため」という視点をもつ
④あえてゴールを教えない

レシーバー

フィードフォワードを受ける人(部下)を指します。レシーバーはフォワーダーにサポートしてもらいつつ未来に目を向けられるように努力していきます。

レシーバーの3つのタイプ

A)行動型・・・とりあえずやってみたい
B)分析型・・・先に全部知ってからやりたい
C)模倣型・・・真似をするのが一番早い

5.フィードフォワードの学習スタイル

行動型の部下

とりあえずやらせてみよう 行動型は、「やってきなさい」と行動を後押ししてあげます。アドバイスはあまり聞かず、自分でやってみて判断し、学ぶ人たちです。

成果が上がりやすいタイプ
行動量が多いので、成果に結びつきやすい傾向があります。また、やっていることが派手なので、熱意をもってやっているように見えます。

分析型の部下

時間をかけさせよう 分析型は、間違いや失敗を嫌う傾向があるので、学習時間を十分に与える必要があります。ロープレなども行い、多方面から検討させます。

大器晩成型
スロースターターなので、最初のうちはこれといった成果が上がりません。でも、着実に力をつけていくので、気がつけば追いついてきて、最終的に追い越してしまうこともあります。

模倣型の部下

真似をさせる機会をつくろう 模倣型は、全体のプロセスを理解したいので、できるだけ早い段階で全体を把握する機会を作ってあげます。また、できる人の仕事をじっくり観察する機会があると伸びやすくなります。

ハイブリッド
行動型か分析型とのハイブリッドであるケースが多いです。行動型とハイブリッドの場合、はじめに伸びます。分析型とハイブリッドの場合、時間がかかります。

このように人にはそれぞれ学びやすいスタイルがあります。

上司は自分の学習スタイルを部下に押し付けるのではなく、面談や日々のコミュニケーションの中で部下のスタイルを把握し、部下1人1人にあったやり方を尊重することを意識しましょう。

どのタイプでも共通してできるのがフィードフォワードなので、部下がどのタイプであっても未来に向けた行動をするようにさせましょう。

6.レシーバーの抽象度を上げる

抽象度とは

「あらゆる概念や情報を見るときの視点の高さ」のこと
フィードフォワードでは、レシーバーの抽象度(視点)を高めるのがフォワーダーの役割です。

高めるメリット

視点を高めることができる
抽象度とは「視点の高さ」のことです。抽象度が高いということは、より多くの視点を伴っていること、高い視点で物事を俯瞰(ふかん)して見通したり、判断をしているということです。

気づきを与える良い質問例

① チームとしてはどう?
➁ Bさんとはどう?
➂ 部門についてはどう?など

7.レシーバーのゴール設定

良いゴールの設定方法

「すごい」「やりたい」「たくさん」の3要件を満たすゴール

①「ゴールが現状の外にあるかどうか」(すごい)

何もしないとコンフォートゾーンにいる

例えば、思うように「稼げていない状態」であっても、その状態に慣れてしまうと、そこがコンフォートゾーンになってしまう。

ラーニングゾーンにゴール設定をする必要がある

例えば、TOEIC400点の人が「TOEIC950点」といった現時点ではあり得ないようなゴールを設定をすると、脳が現状の外で考え始めるようになり、大きな飛躍が生まれる。

②「ゴールはレシーバーが心から望むことか」(やりたい)

ゴール側にコンフォートゾーンを移動させる
ゴールをイメージさせたときに、心から成し遂げたいと望むものである必要がある。「達成したら嬉しい」と心から望むものを設定することで、イメージした時の臨場感が増し、目標を追うことが快適に感じる状態に変化する。

良い質問例

例えば、「〇〇は本当に成し遂げたい目標ですか?」と聞いたときに、別にそうでもないとなれば、目標を修正することも必要である。

➂「ゴールは1つではなくたくさんあるか」(たくさん)

たくさんのゴールの相乗効果
ゴールは多方面かつ多く設定されていると効果が出やすい。重要な項目を8個くらい書き出し、それぞれに対してゴール設定をしてみるのが有効である。

良い複数のゴール例

職業:圧倒的に安定した仕事ぶりで周囲の信頼を得ている
趣味:サイクリング毎年2回、春と秋に自電車旅行に出かけている
友人:学生時代の友人と年に1回は集まり、友情を深めている
家族:子供たちは自分らしくのびのびと安心して暮らしている
お金:毎月〇〇万円ためている
など

ゴール設定の注意点

ゴールに向かうのを阻む存在がいる
最大の敵は、自分自身。良いゴールを決めて走り出しても、上手くいかずに諦めてしまいます。周囲の人に否定されることも諦める要因となります。

コンフォートゾーン酔い

コンフォートゾーンを維持したいという、という無意識の力のこと 変わってしまうことを脳が恐れ、様々な行動を阻害するようになります。

8.レシーバーのエフィカシーを高める

エフィカシー(自分を信じる力)

自分のゴールの達成能力の自己評価(自分ならできると思える度合)
人間は、「自分はこのくらい」と考える範囲でしかパフォーマンスを発揮できないようになっています。

セルフ・エフィカシーが高ければ良いパフォーマンスを、低ければ低いパフォーマンスになってしまうと考えられています。

高め方

「できる」と心から確信をする
「できる」と思えばできてしまうし、「できない」と思えばできないです。フィードフォワードを行うときは、「できる」「できた」というコミュニケーションを取ると良いです。

他にも、誰かがやったという事実があれば、無意識に「自分にもできる」という信念に繋がっていきます。

9.まとめ

フィードフォワードは、フォワーダー(上司やコーチ)の役割が非常に重要です。

フォワーダーは、絶対条件は、

「ネガティブな考えは持たない」

ようにすることです。フォワーダーが自分のゴールに対して、高いエフィカシーを維持していると、レシーバーも自分のゴールに対するエフィカシーの持ち方を学ぶことができます。

さらに、エフィカシーの高いフォワーダーはより多くのレシーバーを引き上げることができます。結果として、エフィカシーの高いフォワーダーのいる部署は高い生産性を保ち続けることができます。

結果として、優秀な人材がたくさん育つのです。

フィードフォワードはコーチングの一種の手ですが、有効に使うことでかなりの効果を発揮することができると思われるのでぜひ参考にして下さい。

 

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ABOUT ME
青雉
1988#japan 大学時代に半年間バックパッカーを経験。大学卒業後、新卒で少数精鋭の中小企業に就職。社員数は全国でわずか40名弱ながら、所属営業マン全員が年収1000万円を超えるエリート集団の中でひたすら揉まれる。 人間としての生活は許されず、過酷な日々を耐え抜くも1年半で退職。その後、社員数1000名のベンチャー企業に転職。前職の過酷な営業経験が活かされ、入社初月で「新人王」、半年で役職に就く。2年後には管理職になり、現在は役員を目指し今日も勉強中!

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