目次
コーチングとは
ティーチングとコーチングとという言葉がありますが聞いたことはありますか?
ティーチングとは、指導者が相手に対して知識や問題解決の手法を提供し、相手の問題解決や成長をサポートする手法をいいます。要約すると「教える側から教わる側への知識・ノウハウの提供」のことです。
コーチングとは、コーチが対話を通じてクライアントの中から考えや感情、価値観、アイディア等を引き出し、問題解決や成長をサポートする手法をいいます。要約すると「対話によって、クライアントから答えを引き出すこと」のことです。
ティーチング | 教える側から教わる側への知識・ノウハウの提供 |
コーチング | 対話によって、クライアントから答えを引き出すこと |
「ビジネス・コーチング」スキルに関しては、資格を取れるほどメジャーになっています。
コーチング資格取得環境はたくさんありますが、コーチ・エイは非常に有名です。
ティーチングとコーチングは相手や状況によって使い分けるシチュエーションが変わってきます。
ティーチングを使用する場面
新人にはティーチング。
ティーチングは主に新人教育や下位層への教育に役立ちます。
新人はそもそも知識が全くないので、いきなり「どうしたい?」と聞かれても全く分かりません。
そのため1から10まで丁寧に教え知識やノウハウの提供していくティーチングが有効です。
ティーチングの場合は、5W1Hでとにかく丁寧に不明点があればそのままにせず理解してから次に進めていくことが大事です。
ただ「何度もやらないので」と緊張感を持たせ、2~3か月後以降あたりからはコーチングに切り替えていく必要があります。
コーチングを使用する場面
中堅層以上にはコーチング。
コーチングは中堅層以上の社員に有効です。2:6:2の法則でいうところの上位8割です。
中堅層は、「知識やノウハウはあるけど、意識は低かったり」することが多々あります。
そういう場合には「どうしたいのか?どうするべきなのか」を深堀し、本人が自発的に答えを発見できるように導くことがコーチングです。
ティーチングは1~10まで教えるだけなのでどちらかといえば容易ですが、
コーチングは相手から答えが出るまで我慢して深堀していかないといけないので意外と骨がおれます。
コーチングの強み
コーチングをするメリットは「部下のモチベーションUP」と「課題発見&解決力の向上」が期待できます。
そのために、本人が最善の答えを発見できるように”質問”によって気づきを促す必要があります。
有名な方法の1つに”GROWモデル”というものがあります。
GROWモデルは、目標設定と問題解決のための簡単な方法です。これは英国で開発され、1980年代後半から1990年代にかけて企業コーチングで広く使用されている手法です。
目標の設定、現状の把握、資源の発見、選択肢の創出、意欲の確認という5つのステップで構成される、目標達成について考えるためのフレームワークです。
①Goal目標の設定
POINT:最終的に達成したい目標を明確化する
・夢や目標はあるかな?
・達成したいと思っていることはあるかな?
・5年後にはどんな自分になっていたいかな?
・今やろう!と思っていることはあるかな?
②Reality現状の把握
POINT:目標に対する現在の状況と課題を可視化
・現在の目標の達成度は何%くらい?
・現在の状況はどんな感じかな?
・目標達成のために困ってることや課題はあるかな?
・課題を解決するためにいま取り組んでいることは何があるかな?
③Resource資源の整理
POINT:目標達成のために活用可能な資源を整理する
・いまどのような資源を持っていて他の必要なものってあるかな?(ヒト・モノ・カネ・情報・スキル・経験など)
・過去の成功体験・失敗体験の中から学んだことは何があるかな?
・目標達成のためにどのくらいの時間を使うことができるかな?(いつまでに)
・目標達成に向けて手伝ってくれるような人とかっているかな?
※「他にない?」「どうして?」と常に質問し続け、考える機会を創出する。
④Options選択肢の創出
POINT:目標達成を達成するための選択肢や方法を考える
・目標を達成するために今できることは何があるかな?
・今までやったことのない方法にはどんな方法があるかな?
・自分の得意なパターンや成功事例には何があるかな?
・参考にしている人とかいるのかな?
※ここでも「他にない?」「どうして?」と常に質問し続け、考える機会を創出する。
⑤Will意思の確認
POINT:達成するための意思を確認し、自発的な行動を誘発
・目標を達成することで得られるメリットを理解できてるかな?
・この目標を本気で達成したいと思えてるかな?
・いつまでに目標を達成するつもりかな?
・まず何から取り組むつもりかな?(どんな計画かな?)
→最後にこれはやってみたい!という部下の自発的な意思に導きます。
コーチングを行う上での注意点
コーチングを行う上での注意点は、「余計な口出しをしない」ということです。
教えたがりな方やついつい自分の意見を押し付けがちな方はせっかく出た部下の自発的な考えに対して
「俺ならこうやるけどな~」とか余計なことをいってしまいます。
これでは部下の自己肯定感は失われ部下のモチベーションは持続できなくなる可能性が高まります。
上司はとにかく我慢して見守ることが大切です。
ベテラン社員へのコーチング法
ベテラン層に関しては、いわゆる「手の抜き方」を知りまくっています。
なので、ティーチングはもちろんコーチングに対しても成果がでないかもしれません。
そのようなタイプには仕事を「任せる」ことがとても重要です。
任せ方のルールは以下を守ってください。
①最高水準の役割を明確に要望する
②方法は任せる(コーチング)
③定期的に報告の機会を設ける。
④必要であれば支援する。
そのために上司は、ベテラン層がどんなことをできるのか常に考えておくことが重要となります。
ベテランでいうこと聞かないと勝手に思い込んで何もせず放置していては勿体ないです。
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まとめ
部下1人1人によってティーチングとコーチングを使いわけ、部下が自発的に仕事を始められようにサポートするのが、リーダーやマネージャーの仕事です。
まずは部下一人一人の特性を知る。その上でティーチングとコーチングを使い分ける。
全て丁寧に教えてあげることは一見親切に見えますが、実は部下の成長を阻害してしまっている要因となっているのです。
対話には我慢を繰り返し「なぜ?」「次どうするの?」と繰り返し繰り返しヒアリングをすることが大切です。
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