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上に立ちたいなら「帝王学」を学べ!凡人こそ「帝王学」を学ぶべき真の理由

「帝王学」と聞くとどんなイメージを浮かべますか?

想像もつかないという方がいれば、貴族や上流階級の人々が学ぶ学問だという方もいるかもしれません。

一種の英才教育だと思う方もいるかもしれません。

しかし実際は違います。もちろん小さい頃から「帝王学」を叩き込まれてきた家庭もあるでしょう。

しかし、私の考える「帝王学」は「マネジメントの基礎であり、ゴール」です。

その観点からすると、マネジメントを経験するのは、一般的に社会に出てからであるケースが多いです。それゆえ「帝王学」を学ぶのは20代になってからで十分だと考えています。

下記の記事でも触れていますが、帝王学は英才教育と同義ではないので、厳しく育てられたということではありません。もちろん、ヒトラーのような独裁思想を植え付けるためのものでもありません。

「帝王学」は、物事の捉え方や考え方、人との接し方などを徹底的に考えさせることを指していると考えています。

👑「帝王学」に関する記事はこちらも参考にして下さい。

「あ、この人なんかオーラある」の正体は『帝王学』を体現しているからである説

ここから凡人こそ「帝王学」を学ぶべき理由を解説していきます。

このブログを書いている人🐤

  1. 名前:青雉(あおきじ)
  2. 経歴:大学卒業後、新卒で少数精鋭の中小企業に就職。社員数は全国でわずか40名弱ながら、所属営業マン全員が年収1000万円を超えるエリート集団の中でひたすら揉まれる。
    人間としての生活は許されず、過酷な日々を耐え抜くも1年半で退職。その後、社員数1000名のベンチャー企業に転職。前職の過酷な営業経験が活かされ、入社初月で「新人王」、半年で役職に就く。2年後には管理職になり、現在は役員を目指して慌ただしい日々を邁進中。

帝王学とは

「帝王学は、特別な地位の跡継ぎに対する様々な幅広い知識・経験・作法など、跡継ぎとしての
 
人格や人間形成に到るまでをも含む全人的教育」とあります。
 
元々の起源は、中国の唐代に呉兢が編纂したとされる太宗の言行録「貞観政要(じょうがんせいよう)」です。
 
この「貞観政要」こそが、「帝王学の教科書」となっているのです。
 
これだけを見ると、特別な地位の跡継ぎでないと学ぶことができないと思われがちです。
 
しかし、もちろんそんなことはありません。最も大切なことは『「帝王学」とは何か?』ではな
 
く、『「帝王学」のどの要素が「凡人こそ学ぶべき理由」』に紐づくのかなのです。
 
「帝王学」は、「上に立つ人は絶対に知っておくべきノウハウ」がたくさん詰まっています。
 

下記でそれを解説していきます。

帝王学を知るべき理由

「帝王学」を知るべき真の理由を「貞観政要」から紐解いていきましょう。

まず「貞観政要」は大きく4セクション分けられています。セクション毎に解説していきます。

①君道篇

太宗は、側近の者に、「創業(事業を始めること)」「守成(事業を引き継いであとを固めること)」はどちらが困難と考えるか?尋ねた。

この問いに房玄齢は、「創業」の方が難しいと答えた。これに対し魏徴は、「守成」の方が難しいと答えた。

2人の側近に対し、太宗は答えた。「玄齢は昔、私に従って天下を平定し、ながく艱難辛苦を嘗め、九死に一生を得た。よって創業の方が難しいと考えた。魏徴は私とともに天下を安定させ、これから勝手気ままな行動が始まれば、必ず滅亡に向かうと憂慮している。よって守成の方が難しいと考えた。そして今、創業の難は過ぎ去った。これからは、まさに守成の難を君達とともに克服してゆきたい。」

ここでの最大のポイントは、太宗は意見の押し付けなど一切せず、2人の側近の意見を尊重した上でAND思考の結論を出しているということです。

こんな上司であれば付いていきたいと思えますよね。

②政体篇

太宗は、蕭瑀(しょう う)に言った。「私は昔、弓矢を好み、その道を極めたと思っていた。しかし最近、弓職人に自分の弓を見せたところ、『良い弓矢ではない』と言われた。理由を聞くと、『木の芯がバラバラで、まっすぐには飛ばないから』とのことだった。」

太宗は、そこで気づいた。自分ではその道を極めたと思っていることも、実はそうではないこともある。昔からやっていた弓矢ですら完璧ではないのに、上についたばかりの政治はほとんど理解できていないはず。

この後、太宗は「政治の専門家」を毎日交代で自宅に泊まらせ、ともに語り合い見聞を深めることに努めたのであった。

ここでのポイントは、太宗の「素直さ」が垣間見える点です。職位が上だから、経験値が高いからという驕りの精神は持たず、純粋に人の意見を聞き、即行動に移しています。

この精神は、上に立つ人間に非常に大切な要素であると言えるでしょう。

➂求諫篇

太宗にはオーラがあり、多くの部下は太宗の前に出ると緊張して、普段通りの行動ができなくなってしまう。そのことを知っている太宗は、部下が報告をしやすいようにいつも顔を和らげるようにしている。

その理由について、太宗は次のように語った。「過ちを知るためには必ず部下からの情報や報告、アドバイスが必要となる。上が独裁的であると、部下から正しい指摘をや報告をもらうことはない。

太宗は、自らの過ちを正してくれる部下の存在こそが、国を存続させるために必要なことであると強く認識していたのであった。

ここでのポイントは、独裁的なリーダーシップでは誤った方向に進んでいる時に誰も教えてくれないということです。

だからこそ、誤った方向に進んだ時にアドバイスをくれる部下の存在が必ずや必要であると言っています。部下をイエスマンだけで揃えても、うまくいかないかもしれないということですね。

④納諫篇

太宗は、側近の王珪(おうけい)とお酒を飲みながら楽しく語っているとき、太宗の傍に美しい女性が仕えていた。その女性は滅亡した国の王の愛人であった。

太宗は、その美女を指して王珪に言った。「滅亡した国の王は、夫を殺して妻を奪い愛人にしていたのだ。王が道理に背いていたのだから、国も滅びて当然だ

それに対し王珪は言った。「陛下は滅亡した国の王の行いは道理に反しているとお考えですか?それとも反していないとお考えですか?」

太宗は言った。「夫を殺して妻を奪ったというのに、道理に反していないわけがなかろう

王珪は言った。「今、この女性が陛下のお側に仕えています。失礼ながら陛下はその行為を認めるのではないでしょうか?陛下が認めてしまったら、滅亡した国の王と同じになってしまいます。

これを聞いた太宗はもっともであると王珪を称賛し、すぐにその女性を親族のもとへ帰した。

ここでのポイントは、自らの行為を客観的に判断してくれる部下の存在が必要だということです。

上に立つと、どうしても威厳を示すためにトップダウンになりすぎてしまいがちですが、優秀であればあるほど部下からの意見を大事にするでしょう。

頭ごなしに否定するのは最悪なので要注意です。

帝王学上のリーダーの条件

「帝王学」では、優れたリーダーには以下の言動が必要であると定義されています。

  1. 「心」が先行する                                  魅力的な人って、どれだけ厳しくしていても必ず温かい心を持っていますよね。
  2. 自分の「器」を大きくする                              どんなことが起きても動じない人って安心感ありますよね。逆にすぐ焦ったり怒ったりする人ってキャパ狭いんじゃないかなって思いますよね。
  3. 部下の言う事によく「耳」を傾ける                          人の話を聞いてくれない上司って嫌ですよね?不信感さえ募るかもしれません。逆にいつも話を聞いてくれると、この人のために頑張ろうと思えます。
  4. 自分の「役割」に自覚がある                           自分が何をすべきか理解できている人って仕事が早いし信頼できますよね。逆に無自覚な人は、ぼーっとしてる時間が多いです。
  5. 自分の「主体性」を持つ                               主体性がないとチームは動かせないですよね。まずは自分が主体的に動いて指示を出していく必要があります。
  6. 逃げ、言い訳、「責任転嫁」をしない                         言い訳やすぐに他責にする人って信用できないですよね。自責の部分にしか成長の幅はないです。ネガティブ発言もしないようにする必要があります。
  7. 「健康」である                                   リーダーは常に体調管理にも気を遣う必要があります。ある程度のタフさも求められる要素です。
  8. 人生の基本「方針」を持つ                          優れている人は「軸」をもっています。その「軸」を元にぶれない方針を考えたり、決めたりする力があります。
  9. 当たり前の事を「当たり前」にできる                          当たり前のことを当たり前にやることって意外と難しいですよね。特に歴が長くなってきた時が要注意です。どこまでいっても確実に仕事をこなせる人は信頼されるでしょう。
  10. 人使いがうまい。「人」をやる気にさせる                       これすごく大事です。できるリーダーは、どうやったら、何を言ったら部下が気持ちよく動いてくれるかを分かっています。信頼関係の構築も含め日ごろからよく考えて動いています。
  11. 部下が困っていたら「助ける」                            部下からの相談や報告には即時に対応します。どこで何をやっているか分からない人って部下からしたら信用できないですからね。部下の困りごとはすぐに解決してあげるようにする必要があります。

帝王学で有名な人物

帝王学において、特に有名な人物として以下のような人物が挙げられます。

  1. 孫子(Sun Tzu): 中国の軍事戦略家であり、『孫子』として知られる『孫子兵法』の著者です。彼の軍事戦略や戦術は、経営やリーダーシップの分野でも広く引用され、戦略的思考や戦術の重要性を示唆しています。

  2. アレクサンダー大王(Alexander the Great): 古代マケドニアの王であり、帝国の建設者として知られます。アレクサンダー大王の遠征や統治の手法は、経営やリーダーシップの分野で研究され、彼の成功の秘訣やリーダーシップの原則について多くの議論がなされています。

  3. ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte): フランスの皇帝であり、ナポレオン戦争を指導した軍事指導者です。彼の軍事戦略や戦術は、経営やリーダーシップの分野でも多くの影響を与えており、彼の統治手法やリーダーシップスタイルについて多くの研究がなされています。

  4. ジュリアス・シーザー(Julius Caesar): 古代ローマの政治家であり、軍人でもありました。彼の政治手法や軍事戦略は、経営やリーダーシップの分野で研究され、リーダーシップの原則や戦略的思考についての洞察を提供しています。

これらの人物は、歴史的な帝王や指導者として有名であり、彼らの行動や思想は帝王学の研究やリーダーシップの分野で広く引用され、現代の経営やリーダーシップにおける教訓となっています。

帝王学の三原則

帝王学の三原則

「帝王学」では自身の近くに3人の人が必要だと定義されています。

1. 原理原則を教えてくれる「師」を持つこと。

師匠を見つけましょう。「俺流」でもいいですが、自分一人では限界もありますし、成長に時間がかかります。どの分野においてもプロフェッショナルな人物はいるはずです。素直に聞きに行き、実行しましょう。どれだけ偉くなっても、同じことです。

2.良き「幕賓(ばくひん)」を持つこと。

幕賓=アドバイザーです。アドバイザーは自身の近くにいますか?会社にも「相談役」っていますよね?漫画「島耕作」でも、主人公の島耕作は、会長職を経て最終的には「相談役」まで上り詰めました。アドバイザーは、リーダーにとっての頭脳であり、道しるべです。自分一人では、軌道修正が難しいことも頼れるアドバイザーがいれば心配要りません。今いなければ、探しましょう。

3. 諫言してくれる「部下」を持つこと。

自分の意見をしっかりと言える部下を大事にしましょう。イエスマンの部下だけでは、悪い方向に進んでしまったとしても誰も何も言ってくれません。自分の方が偉いから、部下よりも頭がよくないといけないなど余計なプライドで独りよがりになってはダメです。崩壊は常に自らの過ちが原因です。今、周りに自分の意見をしっかり言ってくれる部下はいますか?いれば大切にし、いなければ探しに行きましょう。

帝王学のオススメ本5選

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④ 「帝王学」がやさしく学べるノート 上に立つ者が身につけるべき人間学 [ 伊藤肇(評論家) ]

 

現代の帝王学序説 人の上に立つ者はかくあるべし (幸福の科学大学シリーズ) [ 大川隆法 ]

 

 

まとめ

結論、私は「帝王学」とは「マネジメントの基礎であり、ゴール」であると考えています。

「帝王学」は小さい頃から教育されてきた人や、貴族や王族だけの専売特許ではなく、誰しもが後天的に会得しうる一種の「マネジメント理論」だと思います。

「帝王学」の内容は、「徳の高い人」に共通することばかりなので、学んでおいて損はないと断言できるでしょう。

「凡人」こそ学ぶべきというのは、特別な才能がなくても「帝王学」を身に着けることで圧倒的な成果を生み出せる人物になれる可能性があるからです。

『今のマネジメントに悩みを抱えている』『リーダーとしての立ち振る舞いを勉強したい』『将来リーダーとして仕事をしたい』というは方に是非おススメしたいです。

会得して自身のリーダーシップ力、マネジメント力を更に強化していきましょう。

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青雉
1988#japan 大学時代に半年間バックパッカーを経験。大学卒業後、新卒で少数精鋭の中小企業に就職。社員数は全国でわずか40名弱ながら、所属営業マン全員が年収1000万円を超えるエリート集団の中でひたすら揉まれる。 人間としての生活は許されず、過酷な日々を耐え抜くも1年半で退職。その後、社員数1000名のベンチャー企業に転職。前職の過酷な営業経験が活かされ、入社初月で「新人王」、半年で役職に就く。2年後には管理職になり、現在は役員を目指し今日も勉強中!

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